
CVE-2025-8088 は、WinRAR (バージョン7.11以前) における重大なパストラバーサル脆弱性です。この欠陥は、NTFS Alternate Data Streams (ADS) を利用するアーカイブエントリのファイル名をアプリケーションが処理する方法に存在します。抽出エンジンにストリームの境界を誤解させることで、攻撃者はユーザーの意図した抽出ディレクトリをバイパスし、Windowsの Startup フォルダなどの機密性の高い場所に任意のファイルを書き込むことができます。
問題の核心は、WinRARのパスサニタイズロジックとWindows NTFSファイルシステムとの相互作用にあります。
NTFS ADS 入門: NTFSでは、ファイルが複数のデータストリームを含むことができます。プライマリストリームはファイルのコンテンツであり、代替ストリームは filename:streamname でアクセスされます。
欠陥: WinRARが細工されたアーカイブを処理する際、ADS指定内に埋め込まれたり付加された悪意のあるパスシーケンス(..\ など)を正しく識別して除去できません。
悪用: 攻撃者は次のような名前のRARエントリを作成します:
SafeFile.txt:../..//../../Users/%Username%/AppData/Roaming/Microsoft/Windows/Start Menu/Programs/Startup/malicious.exe
抽出中に、サニタイズルーチンが : 文字を誤って解析し、トラバーサルシーケンスが抽出フォルダの「サンドボックス」から脱出することを許します。
| コンポーネント | 要件 |
|---|---|
| オペレーティングシステム | Windows (NTFSファイルシステムが必要) |
| ソフトウェア | WinRAR バージョン7.12以下 |
| ユーザーの操作 | 低い (ユーザーが悪意のあるアーカイブの抽出を開始する必要がある) |